本日の幻覚

"You're waiting for a train. A train that will take you far away. You know where you hope this train will take you; but you don't know for sure. But it doesn't matter. How can it not matter to you where that train will take you?" Inception (2010)

我が家の味付けデッキ表(2024年4月時点環境)

デッキ名 うまみ 塩気 フレーバー
基本デッキ 味の素 胡椒
煮物・照り焼き   醤油 みりん+砂糖+日本酒
おひたし 合わせだし 醤油 みりん
ごま和え   醤油 炒りごま、砂糖
味噌炒め   味噌 みりん
甘酢   醤油 お酢、砂糖、みりん
カレー(和風) 玉ねぎ炒め 醤油 カレー粉
カレー(トマト) 玉ねぎ炒め、トマト ウスターソース、ケチャップ カレー粉、はちみつ
イタリアン トマト ニンニク+オリーブオイル+唐辛子
トマト煮 トマト、玉ねぎ炒め ウスターソース(+ケチャップ) 赤ワイン
ナムル 味の素 鶏ガラスープの素 炒りごま、ごま油
中華   オイスターソース  
エバ   焼肉黄金のたれ  
  • 各項目について
    • うまみ
      • 基本は、だし軸 or トマト軸 or 食材うまみ軸(空欄)。
      • 食材からうまみがたくさん染み出ると予想される場合(代表的なものとしては鶏もも肉や牛肉)は空欄でも可。食材自体のうまみが控えめと予想される場合は当欄か後述のうまみ(塩あり)で補う。野菜もしっかり煮込むとうまみが出るそうだが、舌が終わってるのか料理がへたなのかわからんが玉ねぎとトマト以外で野菜のうまみを感じたことはあまりない。
      • 値は張るが、えび・しらすなんかも軸になれるパワーがある気がする。
      • 味の素はどこにでも入る。迷ったら1枚入れておく。極論、味の素と塩だけでも料理自体は可能(という風に割り切ると心が穏やかになる)。太宰治も愛した味の素を俺は信じる。
    • 塩気
      • 必須
      • なんかうまみもある気がする。まああるんでしょう。
      • 醤油・コンソメ・鶏がらスープの素は互換性がある。コンソメと鶏がらスープの素は意外とかなり塩分が多いので減塩中は注意。汎用性が高いのは醤油と塩。
      • オイスターソース、焼肉黄金のたれ、中華味噌(テンメンジャン等)は別軸。基本的には混ぜない。
      • ウスターソースは割とどこにでも入る。
      • ケチャップはたまに刺さるが省いてもいい。
    • フレーバー
      • いわゆる「風味」の要素。あとは甘味とか。
      • なんかうまみもある気がする。ごまとか酒とか。きっとあるんだろうな。
      • 省くことも可能だが、省くとわびしくなったりコンセプトが消滅したりする。
      • 最初からいろんなものが調合されている調味料(ウスターソースオイスターソース、焼肉のたれ、甜麵醬など)はうまみ、塩気、フレーバー、全ての性質を併せ持つ。

 

  • 減塩における基本戦略
    • 「塩気」を控えめにし(完全に省くことはしない)、その代わりに「うまみ」と「フレーバー」を足す。
    • フレーバーは後述のピン刺しを適宜入れると、味が複雑になって面白い。
    • エバラ焼肉黄金のたれは神。*1

 

  • フレーバーのピン刺しについて
    • 有用/まあどこにでも入る
      • しょうがチューブ:手軽。和風にあう。
      • しょうがの千切り:小分け冷凍しておくと便利。
      • 七味唐辛子粉:うまい、手軽、赤くてきれい。
      • ガラムマサラパウダー:意外となんにでも合う。お豆腐とか。
      • チリパウダー:辛味がほしいけど七味じゃない気分の時に。
      • 小口ねぎ:色が鮮やかなので見た目にうれしい。
      • 大葉:色が鮮やかだし風味もすごい。細切り冷凍が便利。
      • かつおぶし:ドサっと乗せると美味しい。見た目も良い。
      • すりごま:個人的に最強だと思っている。気が付いたらごまばっかり食べちゃうのが難点。
    • 注意を要する
      • ごま油:すべてがごま油に支配される。ごまや醤油とのシナジー◎。
      • にんにくチューブ:すべてがにんにくに支配される。量を守る意識が必要。
      • カレー粉:すべてがカレーに支配される。スパイスがほしいけどカレーぢからを抑えたい時はガラムマサラやチリパウダーを使ったほうがいい。

 

  • 個人的によくわかってない調味料/今後使ってみたい調味料
    • お酢:甘酢炒め以外で使ったことがない。かなり存在感があるので単体としての強さは感じる。今後使いこなしていきたいカード。
    • ゆず胡椒:美味しいらしいけど塩気が強すぎるイメージがあり忌避している。フレーバーとしてのポテンシャルは感じる。塩入ってないゆず胡椒(的なもの)あったらだれか教えてください。
    • ポッカレモン:ちょくちょく使ってるはずなんだけどいざデッキ整理してみたらどこに使ってるのかよくわからなくなる。お酢と似たポジション。
    • めんつゆ:単独軸ならともかく、ほかの軸に混ぜようとしてもよくわからない。メーカーにより入ってるもの違いそうだし。
    • マヨネーズ:レシピで指示されたら使うが自主的にはあまり使ったことがない。時短ポテンシャルを強く感じる。
    • マスタード・練り辛子:あまり使ってないがかなり強さを感じる。今後使いこなしていきたいカード。
    • 日本酒/赤ワイン/白ワイン:調味料としてはよくわからないけど料理中に飲めるので好き。

 

表には含めなかったが、【洋風レモン】【イタリアン(和風)】《チリコンカン》《ナシゴレン》あたりも好きです。

皆さまの主力デッキもぜひ教えてください。良き自炊ライフを。

*1:大さじ1あたりの食塩相当量が驚異の0.9g。参考までに醤油は3g、オイスターソースは2g(メーカーにもよる)

2022年に買って2023年も便利に使ったもの

新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
 


かの有名ブログに倣い、年の瀬は超えてしまいましたが表題の振り返りをしてみます。つまり、わたしが2022年内に購入したもので、2023年も年間通して使用した愛用品(?)の振り返りです。買ったものをすべては覚えてはいないので、「Amazon」「楽天市場」「WORLD公式通販」「メルカリ」の購入履歴で追える範囲で振り返りを行う。なお本記事中の商品リンクはすべてアフィリエイトリンクではない。
 
(凡例)
■メーカー名/商品名/購入先
 

┃1┃ガジェット系

YADIMI/iPad Pro11インチ対応脱着式キーボード/Amazon
出張時、出先で報告書を書きたいときがある。しかし自前のラップトップPCは持っていないし、職場のラップトップはでかくて重たく、携帯には不向きだ。そこでお絵かき用に使用していたiPad Pro 11inchを、出先用ラップトップに転用することにした。
本製品はiPadPro用脱着式キーボードで、背面にはマグネット式スタンドもついている。純正品よりも圧倒的に安価だし、不便な点もなく最高だ。難点として、キーボードが配置が少し奇妙で句読点がうまく打てなかったりとか、iPad画面上でのキーボードポップアップが消えないとか(通常、キーボードを接続しているあいだはポップアップは消えるはずなのだが)、ひとによっては致命的ともいえる不具合が存在するが、わたしとしては出先で文章が打てればそれでよく、どうせ帰宅後に清書するので問題にはならない。

ホテルでドルフィンウェーブもできる。

 
サンワダイレクト/キーボードスライダー/Amazon

今のわたしの自宅デスクの様子

写真下部、キーボードとマウスを置いているのがこのキーボードスライダーである。ご覧の通り、このキーボードスライダーがなければデスクが全く機能しない。本当にお世話になっている。まあまあいい値段なので、買うのを半年近く渋っていたが、もっと早く買えばよかった。

液晶タブレット使用時のキーボード配置は絵描きの悩みのタネの一つである。液晶タブレットの上部に置く配置をよく見かけるが、自分としてはキーボードスライダーを利用した下部配置を推したい。
 
Google/Pixel 6/公式通販
Pixel 5を愛用していたが、新製品発売前の値引きに誘惑されて6月頃に購入した。結果、腱鞘炎になった(Pixel 5 よりPixel 6のほうがかなり重いため)。正直買い換えなきゃよかったと思った。とはいえ、Pixel5は下取りに出してしまったし、今更どうにもならないので今の今まで愛用している。重さ以外に不満はない。ケースはPixel 6純正ケースを使用している。Pixelは純正品以外にケースの選択肢はほぼない。
話は逸れるが、Androidの良い点はエロゲーがプレイできる点。2022-2023年はFANZA版「千年戦争アイギス」に熱中し、最近は「さよならを教えて」のAndroid版をプレイしている。もう二度とiPhoneを買うことはないだろう。少年よ、iPhoneを捨ててAndroidを買え。
 
 

┃2┃ファッション系

UNTITLE/ハイウエスト ロングワンピース(ディープグレー)/WORLD公式通販
わたしが買ったときよりも、さらに半分近く値下がりしている。服を買うタイミングは難しい。
生地が良くて高見えし、裾の広がりも華やかでよい。構造上、袖のボタンに負荷がかかりがちで、一度袖ごと破れたので自前で直した。
襟ぐりが開いているので下にタートルネックを着用する。したがって、着用は冬ばかりだ。しかし今あらためて商品ページを見るとオールシーズン着用可とある。今年はもっと長く着てやってもいいかもしれない。どうせそう長くはもたないだろうし。
 
ブランド不明/大ぶりペンダントネックレス/楽天市場
大ぶりのペンダントネックレスは、ひとつあると重宝する。
年末にヘビー使用していたら、金属アレルギーで首が腫れてしまった。今あらためて商品ページを見るとニッケルフリーとあるが、わたしは金属は幅広く免疫反応を起こすたちなので、ニッケルフリーでは不十分だったようだ。今後はサージカルステンレス素材のチェーンを購入し、ペンダントトップを付け替えて使用する予定だ。
 
ナノ・ユニバースマルチファンクションカルゼ タイトスカート (ライトベージュ/38)/公式通販
このスカートを買ったのには遠回りな経緯があり、まず「DROBE」というセレクト通販サービスでこのスカートのワンサイズ下を購入した。でも購入後になりやっぱりどうしてもサイズ変更をしたくなり、公式通販で再度このサイズのものを購入した(ワンサイズ下のほうはメルカリで売った)。
本当に良い商品で、今でも愛用している。気を抜くと週5日着てしまうので注意している。大事に着ているが、今からこのスカートを汚したり破いたりして着られなくなることが不安だ。
このスカートを機に、ナノ・ユニバースに興味を持ってしばらく公式通販を追っていたが、結局このスカート以上に好きな服には今のところ出会えていない。
 
そのほかメルカリ購入品
  • Mila Owen カットソーブラウス(中古品)
  • ユニクロ タートルネックニット(未使用品)
  • MAWAハンガー スカートハンガー(中古品)
Mila Owenブラウスはそろそろ着古した感じが出てきたので2023年秋を持って引退。たくさん着ました、ありがとう。
ユニクロのニットはまだ全然くたびれてなくて怖い。こいつはいつ死ぬんだ。
 
 

┃3┃本

ジェームズ・クリアー/複利で伸びる1つの習慣
後藤 昭/新版 わたしたちと裁判
須藤 靖/宇宙は数式でできている -なぜ世界は物理法則に支配されているのか-
どれもおすすめです。
まあおすすめされたところで誰も読まないでしょうけど。
わたしも他人におすすめされたところで大抵読まないし。
これなんなんでしょうね。
 
 

┃4┃そのほか

睡眠博士/横寝サポート枕 高め/メルカリ
友人から勧められ、どないなもんかと悩んでいたところメルカリで新中古品を見つけたので試し購入。長年の枕ジプシーが円満解決した。次は公式で買います。
 
NIKE/プッシュアップバー/メルカリ
腕立て伏せのときに使うやつ。
これがないとすぐに手首を痛める。買ってよかったと思う。腕立て伏せはたまにしかやらないが、それでも少し上達したように思う。次は公式で買います。
ちなみに同時期に腹筋ローラーも購入したが、秒で手首を痛めたので捨てた。
 
ドウシシャ/ルミナスラック スチールシェルフ 追加棚板・柵など/公式通販
わたしの家にはルミナスラックが山程ある。2022年のこのとき買った棚がどれなのか正確にはわからないが、おそらく買った分だけ部屋が便利になったものと思われる。今後も使います。
 
Soup Stock Tokyoお母さんへの出産祝い スープセット(初めてご出産をされた方へ)/公式通販
自らの愛用品ではないが、買ってよかったと思い出深いものとして。
大学時代の先輩(男)ご一家に娘さんがお生まれになったので、お祝い。「西松屋ギフトカードとスープストックトーキョーギフトセットだとどちらがよいですか?」と事前に尋ねて、こちらが良いと希望されたので決断的に購入。料理上手なご家庭だからこそ、美味しいものをプレゼントしたかった。
反省点としては、贈ったくせに「ベビーマンスリーカード」というアイテムのことをよく知らず、お礼写真を頂いて内心「??」となってしまった点。お子さんの月齢に合わせて毎月撮影するときに使うカードらしい。なるほど面白いアイテムだ。
 
 
いろいろ良い出会いがあってよかったですね。
 
こちらからは以上です。
 

多少不幸せな方が、創作意欲は増すようである

2019年5月から2022年初頭にかけおよそ2年半余り、わたしは「ダンキラ!!! -Boys be DANCING!-」というアプリゲームを題材に二次創作をしていた。当時わたしは、とにもかくにも、晶と蛍にセックスをしてほしくて仕方がなかった。
その望みは、果たして、まず不可能であった。ダンキラ!!!は健全な全年齢向けリズムゲームで、晶と蛍は高校一年生である(まだほんの子供だ!)。わたしのようないち成人が不埒な欲求を抱くことさえ、不適当であるようにも思えた。
その理想(欲望)と現実のギャップは、わたしを徹底的に二次創作へと走らせた。毎日狂ったようにPixivでR-18二次小説を探し、帰宅するたびにCLIP STUDIOに筆を走らせた。自分が見たいものと自分が描きたいものが一致しないということはよくあることなので自分の描くものは晶×蛍のラブコメディばかりだったが、ラブコメディを描きながら「でもこいつらはセックスしてるんだよなあ」と常に考えていた。前提として身体の関係のある人間ふたりの健全ラブコメディって最高ですよね。描いて、読んで、描いて。そのひとときはわたしは幸せに満たされていた。つまり、それ以外の時間は、そうではなかった。
多少不幸せな方が、創作意欲は増すようである。
あの頃わたしは、不幸せだった。なぜなら理想が現実にならないことを確信していたからである。例えば、これが自分の人生の問題で、意中の相手を振り向かせたいとかであれば、まだ何かやりようがあった(化粧を究めたり、整形したり、話術を磨いたりとか)。だけど、ダンキラ!!!は健全な全年齢向けリズムゲームで、晶と蛍は高校一年生で、確かにすごく仲が良いしお互いに並々ならぬ感情を抱いてはいて9章なんかはもうほんと物凄かったけれども、何より夢を追うため日々努力していて、わたしはそんなゲームをプレイしていてストーリーや関連コンテンツをしっかり読み込んでいて、そんなダンキラ!!!に好ましさを感じていたから、晶と蛍が公式にセックスするはずないということは誰よりもよく分かっていた。自信があった。晶と蛍はセックスしない。するはずないだろ! そんなことは、万に一つも有り得ようはずもないのだ。
ダンキラは2020年8月にサービス終了を迎えた。時が経つにつれ、健全な「いいゲームだったなあ」という感慨や、「突然のサービス終了で大変だったろうけれど、オフライン版を残してくれてありがとう」という感謝等で満たされていった。それに反比例して、上記の濁った執着は和らいでいき、わたしはやがて、晶と蛍のラブコメディを描かなくなった。

多少不幸せな方が、創作意欲は増すようである。
そうあの頃、わたしは間違いなく不幸せだった。その不幸せを「いなす」手段が、多少下手であろうとも自分で二次創作をすることだった。理想と現実のギャップを埋める術は自分にはそれしかなかったのである。そして、そうやって自分自身を満たしている間は、幸せだった。今はそれほど不幸せではないから、満ちる幸せもまたない。第三者から見れば、取るに足らない話だろうけれど……。

不幸せではなく、克己心や好奇心だけを礎に、絵や漫画を描いていくことは、可能だろうか。
おそらく、可能だろう。そういった素晴らしい人々が、世の中には多く存在する。
だが少なくともわたしはまだ、その域には達していない。

雑感:COVID-19

ニュースで「COVID-19」という言葉を見なくなって久しい。「COVID-19」とは『西暦2019年に発生した新型コロナウイルス感染症』の頭文字をとった略語だが、この感染症は(振幅はあるものの)拡大を続け、とうとう西暦2022年になってしまった。2019年は過去になってしまったので、みんなはすっかり「新型コロナウイルス感染症」あるいは「コロナ」と呼ぶようになってしまった。なお個人的には、略すならせめて「コロナ」よりは「コロ感」のほうがイケてるとずっと思っている。
 
最近は、新型コロナウイルス オミクロン株が話題である。ところでニュースを聞いていると、しばしば「オミクロン」と呼ばれている。デルタ株のときは「デルタ株」と呼ばれていたのに『株』が省略されている。五文字くらいがやはり呼びやすいのだろうか?
 
今年に入ってからデッサン教室に通い始めたのだが(なお先週は休んでしまったので今週はなんとしてでも行かないといけない)、そこでクラスメイトが次のようなことを言っていた。
「感染対策はしている。けれどオミクロンは症状が軽いとも聞く。ならばいっそ、今のうちに一度罹って、免疫をつけてしまいたいところだよ」
わたしはその言葉を、なるほどそのように考えるひともいるのだなと興味深く聞いていた。わたしの友人知人には医療関係者や生物学畑の者が多く、彼らはきっと、そのようには考えないからだ。
 
コロ感が蔓延しているこの数年において、わたしの生活は次のようなものだ。「マスク・手洗いを励行しつつ、基本的には普段通りの生活をおこなう」 もとよりインドア型一人暮らし人間だったから、生活にさほど影響がなかったのだ。確かに実家(片道5時間)への帰省頻度は減った。だがもとより実家と折り合いが少し悪く、それゆえ他県に出奔した身としては、外圧によって実家との距離を開けられるのはむしろ助かる面もあった。
 
他方で、わたしの友人の中には、渦中で酷く傷ついている者達もいる。旅行やアーティストライブ、居酒屋巡りを生き甲斐としている者達だ。彼らの愚痴や弱音を聞くたびに、彼らの胸中を思い、辛さに共感する。明日は我が身だとも強く思う。自分が今マアマア楽しくやれているのは、今回の災害が自分の生活に与える影響がたまたま少なかったからだ。たとえば地球規模で電子障害が起こり、インターネットが全て失われたら、わたしは生き甲斐を失ったことだろう。
 
 

赤いオーロラの街で (ハヤカワ文庫JA)

▲この小説は、そのような設定である。人間の善性を信じられる作品で、非常に面白かった。
 
今回の災害に際して、人間社会はすごいタフネスを持っているのだなと感じている。他方で、人間の群れが右往左往と蠢くのはこれほどまでに無様なのだなと感じもする。このように上から目線でいられるのは、今回はたまたまわたしが(相対的に)弱者側にいなかったためである。災害などの外圧に際しては、社会的弱者や、たまたまその災害と相性が悪かった者達が真っ先に犠牲になる。自分がいつそちら側になるかわからない以上、人間の群れをできる限り健全に保てるよう行動していきたい。……無理のない範囲で。
 
ところで個人的な関心事(期待と言ってもいい)は、この新型コロナウイルス感染症が、バイオテクノロジー産業の強い追い風にならないだろうかという点である。バイオテクノロジー産業の端の端の末端で糊口をしのいでいる身としては、今禍をきっかけに業界が大いに躍進し、法整備が進み、社会実装も進み、世論の風当たりも柔らかくなり、儲かってほしい。
で、実際はどうであるかと見てみると、なるほどバイオテクノロジー大国であるところのアメリカは今まさにバイオ医薬品※いけいけドンドンな感じ。向こうのウイルス学会に参加した知人が言うには、関連下請けや工場、消耗品を扱う企業なんかも需要が伸びて、どんどん新しいものが建つし、安いし、エビデンスの蓄積スピードも速いという話である。経済回ってる~~な感じで大いに結構だ。過去からの積み重ねが花開いた感じだ。
本邦は、バイオ医薬品の社会実装については残念ながら後塵を拝する立場にある。新型コロナウイルス感染症特需のあいだに、ハード(工場等)・ソフト(行政等)の整備も少しでも前に進んだらいいですね。じゃないと、今後世界規模でぐんぐん進むであろう、バイオ医薬品のステージに乗り遅れるんじゃないかって不安で……。まあ、わたしなんかが考えるようなことは、偉い人・頭がいい人たちはとっくの昔にわかっているでしょう。だから自分にできることは、自分の健康に気を付けること、与えられた仕事をがんばること、そして祈ること。それくらいである。今のところは。
 
※バイオ医薬品:本稿ではこの言葉を、細胞医薬、抗体医薬、核酸医薬、in vivo/vitro 遺伝子治療、ウイルス療法、再生医療などを指す言葉として使用している。

セントオルカと俺とサンドガールちゃん

大変なことになってきちゃったな、と感じた。アプリゲーム「Last Origin」の期間限定イベント「復刻 セントオルカの秘密作戦(以下、セントオルカ)」を読んでいてのことだ。
というのも、俺の嫁ことサンドガールちゃんに、なんだかめちゃたくさんセリフがあるのである。

 

「セントオルカの秘密作戦」は2020年12月にリリースされた期間限定イベントで、今回のイベントはその復刻開催にあたる。わたしはセントオルカをプレイするのは初だったが、このイベントに俺の嫁ことGS-10サンドガール、愛称「サンドガールちゃん」に登場するのは知っていた。攻略wiki知識である。
わたしは、「どんなセリフかな?テキスト何文字あるのかな。誤タップで読み飛ばさないように注意しておかないとな。うーんなんだか緊張するな」などと考えていた。
サンドガールちゃんは、とってもかわいい脇役である。サンドガールちゃんはゲーム内ランクは「B級保護機」だ。このゲームのレアリティはB~SSなので、B級は最もコモンなランクだ。大量生産されたバイオロイド――そう、このゲームは「工業製品」として生み出された女の子たちを使って戦う――で、入手は容易く、燃費もよく、しかし戦力は心もとない。保護機というのはいわゆるタンク役なのだが、いわゆる「かばう」スキルである”指定保護”もデフォルトでは持たない*1。当然、人気も少ない。そりゃ~そうである、だってよほどの縛りプレイでなきゃ、B級保護機なんて使わないもの。とても儚く、しかしハチャメチャにかわいい、もうものすごくカワイイ、とってもカワイイわたしが大好きなマイナーな脇役、それがサンドガールちゃんなのだ。
なのだが。

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サンドガールちゃんが喋るたびにスクショしていたら何が何だかわからなくなってしまった。
めっちゃ喋る!
びっくりしてしまった。そして急に恐ろしくなった。日頃、サンドガールちゃんの数少ないセリフを聞き込み、脳内で暗唱し*2、一枚しかない立ち絵*3を大事に見つめていた、あの退屈だがどこか安らかな日々。それが急に遠くに感じられた。いかん、刺激が強すぎる。ボートしか着かないような漁港に、いきなり豪華客船が寄港してしまった。


しばらくゼイゼイと数話読み進めたのち、アプリが”また”クラッシュした。
「Last Origin」は大変重い*4アプリで、わたしの環境ではしばしばアプリが止まり、しばしば再インストールを余儀なくされる。幸いアカウント連携機能が充実しているので大したことではないのだが。
再インストールには少し時間がかかる。わたしはこれを天からの贈り物だと思った。神は言っている。「急いで食うな、ゆっくり食え」――と。
お言葉に甘えて、わたしはゆっくり読むことにした。なにせ「Last Origin」のイベント期間は長い。この復刻イベントは2021/12/22から2022/1/12まであるのだ。ソシャゲのかき入れ時にこんな様子で大丈夫か?と心配になるが、こののんびりペースがLast Originのいいところだ。


遅かれ早かれわたしはセントオルカを読み終えるだろう。その感想はたぶんここには書かないと思う*5。サンドガールちゃんのセリフはこの先何行かあるかもしれないし、もしかしたら皆無かもしれない。だが、いずれによ揺るがない事実がひとつある。セントオルカで、サンドガールちゃんは生きていた。楽しそうに。それは現実で、その現実がわたしは涙が出るほど嬉しかった。


気になることが少しあって、このセントオルカのサンドガールちゃんは「どの」サンドガールちゃんなんだろう?ということだ。先述のようにバイオロイドは大量生産された工業製品で、とりわけGS-10サンドガールは低級戦闘員なのでたくさんいる(と思われる)。ただ、それを言い始めるとシナリオにならないので、LastOriginのシナリオでは暫定的に「とある一個体」を取り上げて物語にしているのである。わたしはGS-10サンドガールをたくさん育てているので(厳密にいえば、愛称「サンドガールちゃん」はそのうちの一個体である)、今回のお話に登場したGS-10はどのGS-10なんだろう?なんてことを考えたりする。それはとっても楽しい空想だ。年末年始は、この空想を肴に過ごそうと思う。


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それではみなさん、よいお年

*1:A級へとランクアップすれば持つようになる

*2:一番好きなセリフは親愛時πタッチボイス、一番泣けるセリフは誓約時の……ウッ、ウウ

*3:表情差分はあるもん!

*4:ちなみにサンドガールちゃんの体重も、身長からしてみれば重めな方なのだが、これは保護機としての防御性能込みの数値なのだと思われる。いろいろデカいと嬉しくなる性分なのでうれしい。

*5:「感想を書こう」と意気込んで読むと、没入感が損なわれるためです。

日記を描くのは楽しいね。/いや~な夢、といえば。

 日記を描くのは楽しいね。

最近、日記まんがをよく描いています。

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このしろいねこ(厳密にはねこではなく、単為生殖する棘皮動物(ウニの仲間)という設定なのですが)がわたし(あるいはわたしのようなもの)です。
描いておいてなんですが、もともとは日記まんがを描く予定はありませんでした。日記まんがのは明るくおもしろいひとが描くべきもので、わたしのような根暗が描くものではないと思っていたからです。けれど、いよいよ自分が創作のモチベーション維持に困るようになり、「描かないよりはせめて、駄作でもなにか描こう」という気持ちで描き始めたのが自分のことでした。
ところが、これがなかなかおもしろい。土台SNSをやる人間なんて、多かれ少なかれ自分語りがしたいに決まっているとわたしは思うのですが、日記まんがは自分語りの極致です。しかも、文章を書かなくていい(わたしは文章を書くのが苦手です)。そして、なにより面白いのは、自分が毎日目にしているけれど、しかと描いてはなかったものを、たくさん描けることです。
最近買った空気清浄機。
自分が毎日乗るくるま。
パソコン。未だに使い勝手が馴染まない液タブ。
気に入っている保温炊飯器。
(なんだか家電ばっかりだな)

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くるまも炊飯器も、毎日見ているのに描くとむずかしい。どんならくがきであってもです。それが楽しい。

もうひとつ面白いのは、日記まんがのなかでは、自分はなんでもできることです。
先日はドラム缶風呂に入りました。

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よく見ると火がついている。危ないですね。まあ、このしろいねこは死なないからいいんです。しろいねこの姿でやりたいことは、他にもいっぱいあります。ワラの布団で寝てみたい。ぐりとぐらに出てくるような大きなカステラも食べてみたい。楽しみですね。
この調子で今後も制作したいと思います。もっと力の入った、ちゃんとした絵や漫画が作れるようになれたら、いいんですけどね。
 
 

 いや~な夢、といえば。

最近、いや~な夢をよく見ます。
みなさんは、いやな夢というとどんな夢を見ますか。わたしはいつも決まって、「寝坊して高校に行かない(行けない)夢」です。
夢の中でわたしは、家の隅でがたがた震えて、高校に行かなきゃ、行かなきゃ、行かなきゃ、行かなきゃ、と考え、でも、行けない。次に、なんて言い訳しよう、言い訳しよう、言い訳しよう、そうだ仮病だ、いやバレるかも、今からでも出席して謝らなくちゃ、いま何時間目かな、ああそういえばテストだった、でも全然問題が分からない、などと考え、やっぱり行けない。そんな夢です。
どうせサボるなら、気持ちを切り替えて遊べばいいのに、そういうのはできないのです。
起きると汗をぐっしょりかいています。「大したことのない夢だ」と思う人もいるかもしれません。でもわたしにとっては、本当につらい夢です。
不思議なことに、大学や大学院、学位論文に関する夢はほとんど見たことがありません。単位が足りない夢もありません(別にラクショーではなかったのですが)。転職を何回かしたのですが、前職に関する夢はたまに見ます。これもやっぱり「寝坊して職場に行かない(行けない)夢」です。
書いていて、だんだんつらい気持ちが蘇ってきたので、筆を置こうと思います。今晩こそは夢を見る隙もなく、ぐっすり眠れると良いのですが。

植木鉢のある生活を始めて2週間

10月16日、私はホームセンターで観葉植物の苗を買った。それは、マングローブとコーヒーの木である。値段はどちらも400円くらいだった。
 
私は観葉植物を育てようと思った。理由は3つある。一つは、この記事(https://anond.hatelabo.jp/20211016042623)を読んで、自分でもできそうだと思ったから。2つ目は、10月17日が私の誕生日だからです。自分の誕生日の前に木を買って、翌年の誕生日まで生かす。なんとなく、楽しそうだなと思いました。
 
3つ目の理由は、先日まで無料モニターとして参加していたフローズンスムージーとスープの定期購入サービス「GREENSPOON」の空き箱があったからです。ちなみに、GREENSPOONのフローズンスムージーはわりと美味しかったのですが、値段に躊躇したのと、ココナッツミルクの使用率が高いのが気になったので、今は申し込んでいません。無料モニターの責任として、アンケートをきちんと掲示しました。
パンフレットによると「使い終わったGREENSPOONの空き箱を植木鉢として使う人もいる」とのこと。正直なところ、「ちょっとくだらないな」というのが率直な感想でしたが、次第に「やってみようかな」という気持ちになってきました。そして植えてみたところ、全然悪くないですね。
植木鉢に関しても、今のところ大きな問題はありません。あらかじめ鉢の底にキリで十数個の穴を開けておきました。おかげで水はけは問題なさそうです。空き箱は紙製ですが、簡易防水加工が施されているようです。水やりをすると、直後は少しベタベタしますが、その都度、乾燥させていますので、それほど問題にはなりませんでした。この紙製の植木鉢がボロボロになる頃には、もっと大きな鉢に買い替えているかもしれません(そうだといいのですが)。
 
植物の話に戻ると、ホームセンターで買ってきたものを、上の記事を参考にしながら簡単な植え替えをしました。
マングローブは、とても太い根から細い根が生えているというアンバランスさが不思議でした。コーヒーの木は、その名に反して、現在は木というより「草」に近い状態でした。潰せば死んでしまうような弱々しい姿だった。何となく守ってあげたいという気持ちが湧いてくる。私は彼らの植木鉢を、我が家で最も日当たりの良い窓辺に置くことにした。
私の毎朝の習慣は次の通りです。1) 様子を見に行く。2)土に指を入れて、植木鉢を持ち上げる。水受け皿に水が入っていたら捨てます。(3)乾いているようであれば、「明日水をあげよう」と考える。4)昨日水やりを思い立っていたら、蛇口に持っていって水をやる。5)扇風機をつける(夜、家に帰ったら扇風機を消す)。
この2週間で、コーヒーの木は少しだけ葉が茂り、新芽も少し伸びたようです。マングローブはあまり変わっていません。マングローブはあまり変わっておらず、見た目通りのんびりしています。
これから寒くなりますね。マングローブもコーヒーの木も、もともとは温暖な気候のものなので、あまり寒さに強くありません。また、私たちは雪の多い地域に住んでいます。雪が降ってきたら、窓辺から離すつもりですが、光が少ない中でどれだけ育つか。心配事は尽きませんが、無事に春を迎えることができるように願っています。
 
※この記事は、一度日本語で作成した文章を、DeepLで日英日再翻訳して作成した。